2012年4月4日水曜日

こもんの日々つれづれ - Yahoo!ブログ


感染症疾患の感染症の変貌のお話。
今回は、移植後感染症の説明です。

★[移植後感染症]infectious diseases after organ transplantation★
【概念】
腎移植は慢性腎不全の根治的治療であり、最近では免疫抑制療法の進歩によりその成績は飛躍的に向上しています。
このように腎移植の成績が向上した理由として、免疫抑制療法がより選択的になり拒絶反応が抑制されるようになったことと、重篤な感染症の頻度が低下したことが大きいです。
しかし、それでも感染症は移植後の合併症のなかで第1位を占めており、ときに致命的であるため、その管理は特に重要です。

●腎移植後の感染症の推移
移植後の感染症の発症時期は、3期に分けられ、第1期は周術期、第2期は周術期移行の免疫抑制療法導入期、第3期は維持免疫抑制期です。
《第1期》
 移植後1〜2週間で、免疫抑制が開始されたばかりで、生体防御機能もそれほど低下しておらず大きな感染症も少ないです。
 この時期の感染症としては、主に手術や処置と関係する細菌感染による創感染や尿路感染、肺炎などが起きやすいです。


hemoridsは何ですか

《第2期》
 周術期以降の3〜4ヶ月目までで、免疫抑制薬の投与量も多く生体防御機能の低下する時期であり日和見感染が多く、主要な感染症の約75%がこの時期に起こります。
 この時期の感染症は、ウイルス感染、特にサイトメガロウイルス感染症やニューモシスチス・カリニ肺炎などがあり、発症すると重症になりやすく適切な治療が必要となります。

《第3期》
 移植後4ヶ月以降で免疫抑制薬が維持量になる維持期です。
 この時期には腎機能も安定し免疫抑制薬も少なくなるため、生体防御機能も回復します。
 このため感染症も健常者とそれほど変わりませんが、ときに真菌感染症や結核などが起こることがあります。

●細菌感染症
細菌感染としては、創感染、尿路感染、肺炎などがあります。
《創感染》
 予防が重要であり手術前に皮膚のブラッシングを行い、ドレーンは閉鎖回路とすることが望ましいです。

《尿路感染》
 膀胱留置カテーテルの挿入時や抜去時に起こりやすいため、清潔な操作が重要です。


DJDは、診断に関する意味

《細菌性肺炎》
 発熱、咳嗽、喀痰などの増加などで疑われ、胸部X線撮影にて診断されます。
 喀痰より起炎菌が検出された場合、感受性のある抗生物質を投与します。
 また、予防としてポビヨンヨード水による嗽を連日行う場合もあります。

《肺結核》
 最近、肺結核が問題になってきており、術前には必ず、胸部レントゲン撮影を施行し、術後も肺結核を疑った場合、胸部レントゲン撮影に加え、胸部CT、喀痰、胃液の培養やPCR法による結核菌検査を施行し、早期発見に努めます。

●ウイルス感染症
ウイルス感染が腎移植後感染症の重要に位置を占めます。
ウイルス感染症の多くはヘルペス科のウイルスで、特にサイトメガロウイルス感染症が重要で、また、単純ヘルペス、水痘帯状疱疹ヘルペス、EBウイルス感染症も注意が必要です。
一般に移植前にHBV、HCVキャリアーであっても腎移植の絶対的禁忌とはなりませんが、移植後の免疫抑制療法により肝炎ウイルスが増殖し、肝炎の発症、増悪をきたす場合があり、ウイルスマーカーや肝機能の注意深い観察が必要です。


私は私の肘に大きな、乾燥したサークルを持って、それは何ですか?

●サイトメガロウイルス感染
初感染、回帰感染、再感染の3つのタイプがあり、移植後の感染は回帰感染が多い一方で、グラフトや輸血による初感染も認められます。
《症状》
 発熱だけの場合が多く、同時に血小板減少、引き続く白血球減少を認めます。

《診断・治療》
 予知診断が可能なアンチゲネミア法が有用で、陽性と判断されれば、ただちにガンシクロビルを投与します。
 治療が遅れると、間質性肺炎、肝障害や胃潰瘍などの重症感染に進行します。

●ニューモシスチス・カリニ肺炎
ニューモシスチス・カリニPneumocystis cariniiにより起こる重篤な肺感染症です。
《症状》
 高熱、乾性咳嗽、呼吸困難がみられますが、聴診所見には乏しいです。
 胸部X線撮影では、初期には肺門から末梢に向かう淡い浸潤像がみられ、急激に全肺野に及ぶスリガラス様陰影となります。

《診断・治療》
 喀痰、BALFを用いた塗沫(グロコット、ギムザなど)とPCR法、さらにβ-D-グルカンが診断に用いられます。
 確定診断に至らない場合でも、本症を疑ったなら早期にST合剤やペンタミジンによる治療を速やかに行います。


●真菌感染症
起炎菌としては、カンジタ、アスペルギルス、クリプトコックスの3菌種が多く、抗生物質に反応しない持続的な発熱をみた場合、深在性感染症を疑う必要があります。
《治療》
 アムホテリシンBやフルコナゾール系抗真菌薬投与が必要ですが、深在性感染症は確定診断を得ることが難しく治療も難渋するため、腎毒性のあるアムホテリシンBを投与する場合があります。



These are our most popular posts:

MRSAの治療法?

learn more 1 9^ん/ぼ。 ... 年血液検体からの主要菌種分離頻度〈[分離件数 I 総 分離菌数] X 1 00 であり、髄液検体では表皮ブドウ球菌、表皮ブドゥ球菌以外の コアグラーゼ陰性ブドゥ球菌に次いで第 3 位の分離率であった。一方、血液および髄液 の総分離微生物数に対する黄色ブドウ球菌の分離率を図 3、 4 に示した。 ... を本菌が 占めており、黄色ブドウ球菌が近年の敗血症や髄膜炎の重要な原因菌であることが わかる。 read more

頑張れ良平!闘病記:ただただ祈るのみの毎日

その結果、vanA プラスミドがMRSAを含む黄色ブドウ球菌全般やその他表皮ブドウ 球菌などのCNS(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌属)の間に容易に伝播、拡散する危険性 が高くなり、VRSAやVRCNS(バンコマイシン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌属)の 蔓延 ... read more

国立感染症研究所 感染症情報センター

2004年5月25日 ... このようななかで、1980年前後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が日本の 医療社会 に出現し、約10 ... 扱う理由はなく、one of them の病原体と考えるべきであ ろう。一般的な清潔 ..... 必ず、かの邪智暴虐のザイボックスを除かなければならぬと 決意した。 VREには .... 表皮ブドウ球菌感染症へのセファゾリン なんかvitro ... read more

ブドウ球菌感染症: グラム陽性球菌: メルクマニュアル18版 日本語版

数種のブドウ球菌種の毒性は,コアグラーゼ産生による血液凝固能により決定される。 コアグラーゼ陽性黄色ブドウ球菌は,その毒性および抗生物質耐性発現の両者ゆえに 最も普遍的で危険なヒト病原体の1つである。表皮ブドウ球菌(S. epidermidis)のような ... read more

0 件のコメント:

コメントを投稿